コルビジェの建築はパリにいくつかありますが
国際大学都市(Cité Internationale Universitaire de Paris)にある「スイス学生会館」は14区にあり
思い立ったら割とすぐにいく事ができます。
同じくコルビジェ建築の「ブラジル学生会館」も同じ敷地内にあり
2つ同時に訪れる事ができるのでおすすめです。
「スイス学生会館」は以前にも訪れた事があるのですが、
その時は外観とエントランスだけしか見学していませんでした。
なので、今回は初めて一般公開されているお部屋を見学してきました。
入ってすぐ正面にある曲線のお部屋 salon courbe
スイス学生会館は1932年設計ですが、
この部屋の壁は1948年にコルビジェ自身が描いたようです。
この大理石のテーブルとスツールが直線的でかっこいい!
壁画と反対側の壁は、棚などが設置されているのに曲線を描いていて
どうやって設計したのだろうとまじまじ見入ってしまいました。
残念ながら壁画ばかり撮影し、反対側の写真がありません。。
階段を上がるとすぐに小さなキッチンの部屋がありました。
ここで学生さんたちはお料理するんですね。
続いて、一般公開されている105号室へ。
フランスでは地上階が0階なので、
105号室は日本での2階になります。
この日は嵐のような雨の日だったのですが
部屋に着いた時には止んでいて、
光が綺麗に差し込んでいました。
以前一人旅でマルセイユのユニテダビタシオンを訪れた際、
コルビジェのアパートに宿泊したのですが、
その時も同じような光が差し込んでいて綺麗だったなあと思い出しました。
コルビジェの建築を訪れると、
本当に光が綺麗に差し込んでいるように感じます。
シンプルで必要最低限のモノしかないお部屋。
理想的です。
そして部屋に何気なく置いてあったスツール。
後から気になって調べると、
内装は全てフランスの女性建築家 Charlotte Perriandが手がけたそうです。
同じくブラジル学生会館内装(1959年)も手がけ
マルセイユのユニテ・ダビシオンのキッチン(1952年)も彼女によるものだそうです。
以前訪れた時に知っていれば、もっと違った見方ができたのかなあと思いました。
このシンプルなスツール「524 TABOURET BERGER 」は
商品名となっている「ベルジェ(羊飼い)」のためのスツールから着想し、
1953年にデザインされたアイテムだそうです。
色は3タイプ。
私は実際に置いてあったナチュラルが好み。
そして使い込まれた感じがやっぱりいいです。
Cassinaで取り扱いがあり、お値段は¥87,000。
こんな本物ばかりに触れて生活しているスイスの学生さんが羨ましい!
廊下にいくつか置いてあった家具。
どれも描かれている絵が違っていて素敵でした。
1階のエレベーター脇の壁は鮮やかな赤。
コルビジェの建築は、本当に原色使いがすごい。
そしてここも光の差し込みが綺麗。
ピロティ。
ル・コルビュジエの建築作品が2016年に世界遺産として登録されましたが
このスイス学生会館は除外されたそうです。
因みに、フランスは10作品、日本は1作品(上野の国立西洋美術館)が登録されました。
その中で、私が既に訪れたことがあるのは以下。
・ラ・ロッシュ・ジャンヌレ邸 / Maisons La Roche et Jeanneret (Paris) ・ナンジュセール・エ・コリ通りのアパート / Immeuble locatif à la Porte Molitor (Boulogne-Billancourt)
・サヴォア邸 / Villa Savoye (Poissy)
・マルセイユのユニテ・ダビタシオン / Unité d'habitation (Marseille)
その他の6作品も訪れたいと思っていますが
ロンシャンの礼拝堂 Chapelle Notre-Dame-du-Haut に早く行ってみたいです。
7, boulevard Jourdan 75014 Paris